サポート外のSCSIドライバをWindows XPにインストールする
Windows XPではサポートされていないSCSIドライブでも、Windows XPで動作することがわかっているWindows NT/2000用ドライバがあれば、それを使ってWindows XPをインストールすることができます。ドライバFDを用意して、インストール時にF6キーを押してドライバを組み込むことができれば簡単ですが、環境によっては、この方法ではうまく組み込めないことがあります。
その場合でも、Windows XPのCD-ROMの内容をHDDにコピーしてから少し細工することでインストールできます。例としてMylex (BusLogic) FlashPoint SCSI Host Adaptor Model BT-930の場合を示します。
1) Windows XPのCD-ROMからi386フォルダをHDDにコピーします。
2) HDDのi386フォルダにあるtxtsetup.sifを編集してdac960PのドライバIDをBT-930のIDに書き換えます。
具体的には
PCI\VEN_1069&DEV_0001 = "dac960nt"
の行を
PCI\VEN_104B&DEV_8130&SUBSYS_00000000 = "dac960nt"
に書き換えます。
3) HDDのi386フォルダにあるpnpscsi.in_をexpandコマンドでpnpscsi.iniとして解凍し、これを編集してやはりdac960PのドライバIDをBT-930のIDにに書き換えます。
具体的には
%dac960P.DeviceDesc% = dac960nt_Inst, PCI\VEN_1069&DEV_0001
の行を
%dac960P.DeviceDesc% = dac960nt_Inst, PCI\VEN_104B&DEV_8130&SUBSYS_00000000
に書き換えます。
また、pnpscsi.infの [dac960nt_Service_Inst] エントリにある
AddReg = pnpsafe_eisa_addreg
AddReg = bus_type_raid
の2行はBT-930には不要なので削除します。
4) このpnpscsi.iniをcompress.exeで再度圧縮してpnpscsi.in_にし、HDDのi386フォルダに上書きコピーします。
5) Windoes 2000のflashpnt.sy_をexpandコマンドで解凍し、dac960nt.sysにリネームし、それをcompress.exeで圧縮してdac960nt.sy_にし、HDDのi386フォルダに上書きコピーします。
6) i386フォルダにあるdriver.cabをテンポラリフォルダに解凍し、そこに 5) で解凍したdac960nt.sysを上書きコピーし、再度圧縮してdriver.cabを作成し、それをHDDのi386フォルダに上書きコピーします。
本質的なことではありませんが、これだけだと、インストール後にSCSIのプロパティでMylex DAC960P Disk Array Controllerと表示されます。これは表示だけの問題ですが、やはり気分が悪いということであれば、
pnpscsi.infの
dac960P.DeviceDesc = "Mylex DAC960P Disk Array Controller"
という行を
dac960P.DeviceDesc = "BusLogic FlashPoint PCI SCSI Host Adapter"
というように変更してインストールするとSCSIのプロパティでの表示が修正できます。
これで作成したI386フォルダをCD-Rに焼いておくと、以後のインストールが簡単になります。
インストールは、I386フォルダのWinnt32.exeまたはWinnt.exeを起動して行います。途中で、「F6」キーを押しドライバを読み込ませる必要はありません。必要に応じて、「F5」キーでHALを選択してください。 これでインストールができるはずです。
これはBT-930の例ですが、他のSCSIドライバやFastTrakドライバなどでも同じ方法でインストールすることができます。