分散ファイルシステムというのは、複数のサーバーに分散して存在する共有フォルダを、クライアントから、あたかも1つのサーバーに存在するかのように見せる機能だ。この機能を使うことで、クライアントはあちこちのサーバーを探し回る手間を省くことができる。
「分散ファイル システム」のアプレットは最初は何も設定されていない (画面41-1)。分散ファイルシステムを使うためには、まずDFSルートを作成する。
[操作] メニューから [新しい DFS ルート] を実行すると、[新しい DFS ルート ウィザード] が起動する (画面41-2)。次の画面 (画面41-3) で、DFSルートの種類を選択する。これはActive Drectoryを使うかどうかになる。
画面41-1:「分散ファイル システム」のアプレットのデフォルトの画面
画面41-2:[新しい DFS ルート ウィザードの開始] 画面
画面41-3:DFSルートの種類を選択する
[ドメイン DFS ルート] を選択した場合は、次にホストドメインを選択する (画面41-4)。次の画面 (画面41-5) ではDFSルートのホストサーバーを指定する。次の画面 (画面41-6)ではDFSルート共有の指定を行う。
画面41-4:ホストドメインの選択画面
画面41-5:DFSルートのホストサーバーの指定画面
画面41-6:DFSルート共有の指定画面
次の画面 (画面41-7) ではDFSルート名を入力する。[新しい ルート ウィザードの完了] 画面が表示されるので、[完了] ボタンをクリックすれば、DFSルートが作成される。
画面41-7:DFSルート名の入力
画面41-8:[新しい ルート ウィザードの完了] 画面
次に、作成されたDFSルートの右クリックメニューから [新しい DFS リンク] を実行して (画面41-9) DFSリンクを作成する (画面41-10)。リンクはいくつでも必要なだけ作成できる。
画面41-9:[新しい DFS リンク] の作成画面
画面41-10:DFS リンクを作成したアプレットの画面
最後に、Windows 2000のオプションコンポーネントをインストールすると利用できるようになるアプレットを説明する。これらはいずれも管理ツールの中にインストールされる。
42 「Active Directory サイトとサービス」
これを含めたActive Directory関係の3つのアプレットは、いずれもActive Directoryをインストールすると表示される。
「Active Directory サイトとサービス」のアプレットは、 Active Directoryのサイトやサイトリンクに関する設定を行う。すでにActive Directoryがインストールされていれば、画面42-1のような画面が表示される。ここから、サイト、サイトリンク、サイトリンクブリッジを作成したり、オブジェクトサーバー、サブネットを作成したリできる。例えば、[Subnets] を右クリックして [新しいサブネット] を実行すると、画面42-2が表示されるので、アドレスとマスクを入力する。
画面42-1:「Active Directory サイトとサービス」アプレットの画面
画面42-2:新しいサブネットを作成する
[Sites]を右クリックして [制御の委任] を実行すると、画面42-3の [オブジェクトの制御の委任ウィザード] が起動する。このウィザードで特定のユーザーにActive Directoryオブジェクトの制御を委任することができる。
画面42-3:[オブジェクトの制御の委任ウィザード] の画面
[default-first-saite-name] の [NTDS Site Settings] をダブルクリックすると、画面42-4が表示される。ここで [スケジュールの変更] ボタンをクリックすると、画面42-5が表示され、複製のスケジュール設定ができる。
画面42-4:[NTDS Site Settingsのプロパティ] 画面
画面42-5:複製のスケジュール設定画面
43 「Active Directory ドメインと信頼関係」
「Active Directory ドメインと信頼関係」のアプレットでは、他のドメインとの信頼関係、操作マスタなどの設定ができる。「Active Directory ドメインと信頼関係」のアプレットを開くと、画面43-1が表示される。
画面43-1:「Active Directory ドメインと信頼関係」アプレットの画面
ドメインを右クリックして [管理] を実行すると、「Active Directory ユーザーとコンピュータ」のアプレットが起動する。また、ドメインを右クリックして [プロパティ] を開くと、画面43-2が開く。これはActive Directoryが混在モードになっている状態だ。これをネイティブモードに変更する場合は [モードの変更] ボタンをクリックする。ネイティブモードになると、プロパティ画面が画面43-3に変わる。
画面43-2:ドメインが混在モードになっている場合のプロパティ画面
画面43-3:ドメインをネイティブモードに変更すると、この画面になる
プロパティの [信頼] タブでは、画面43-4が表示され、[追加] ボタンをクリックすることで、他のドメインとの信頼関係を結ぶことができる。
画面43-4:ドメインのプロパティの [信頼] タブ画面
[Active Directory ドメインと信頼関係] を右クリックして [操作マスタ] を開くと、画面43-5が表示され、[変更] ボタンをクリックすることで、ドメイン名前付け操作マスタの役割を別のコンピュータに変更することができる。
画面43-5:操作マスタの変更画面
44 「Active Directory ユーザーとコンピュータ」
「Active Directory ユーザーとコンピュータ」のアプレットを開くと、画面44-1が表示される。これはインストール直後のデフォルトの状態だ。ここに必要に応じてコンピュータ、連絡先、グループ、組織単位 (OU)、プリンタ、ユーザー、共有フォルダを作成していく。
画面44-1:「Active Directory ユーザーとコンピュータ」アプレットの画面
OUを作成する場合は、作成したいツリーの親オブジェクトを右クリックして [新規作成] − [組織単位 (OU)] を実行する。画面44-2が表示されるので名前を入力する。test OUの下にeigyou OUとseisazou OUを作成した例を画面44-3に示す。
画面44-2:OUの新規作成画面
画面44-3:test OUの下にeigyou OUとseisazou OUを作成した例
[Users] のウィンドウには、ビルトインおよぶ任意に作成されたユーザーが一覧表示される (画面44-4)。ユーザーをダブルクリックすると、プロパティが表示される (画面44-5)。
画面44-4:一覧表示されたユーザー
画面44-5:ユーザーのプロパティ画面